カジ男物語 上
8月がきた
暑い
とにかく暑い
日本時間ではまだ8月1日だが向こうの時間では7月
まだ時ではない
〜8月2日〜
Apple Watchで初めてsiriを使った
「Hey,siriマイアミの時間は?」
それが僕が初めてApple Watchのsiriを使った時だった
Siriは答えてくれた
既に向こうの時間でも8月になっていることを
少しの不安と期待を胸にベラジョンカジノ を開いた
入金すべきか留まるべきか
いままでであれば躊躇なく入金していただろう
だが負け金額が膨らみすぎて少し躊躇していた
こうなったのは自分が悪い
ここで入金したら同じことの繰り返しだ
ただ、一方で
ここで入金すれば今までの分を取り返せる
いや、それ以上の額勝てるかもしれない
そんな気持ちも渦巻いていた
そんなことを考えながら帰りの車でタバコの煙に巻かれていた
家に着き、ご飯を食べ、シャワーを浴びる
その間頭のどこかでずっと考えていた
一攫千金狙うならそのチャンスを自分で作らないといけない
ちきるのは男じゃ無い
ただ、リスクが大きい
男は入金した
100ドル
まずは様子見
いつも通り新しいオンラインスロットを見る
これ、面白そうだな
そう思い1回転1ドルを回し続ける
負けた
ただ、まだ一万だ
もう既に男の感覚は麻痺している
本来一万円はかなりの大金
次に200ドルいれる
もしかしたらこれで一気に稼げるかもしれない
そう思い1回転2ドルで回す
残金2ドル
まだだ
まだ終わったわけじゃない
もう一度200ドル入金をする
賢くなった自分は1日あたりの入金限度額を500ドルまでに絞っている
これはカジノ側が廃人を少しでも無くそうと思いやる気持ちからできているシステム
この200ドルでもう終わりだ
勝たなければ死人と変わらない
仕事に行き、帰ってきて飯食って寝る
それじゃダメなんだ
手汗がじんわり出てくる
10ドル減るごとに焦りが増す
いつも通りちん↓ちん↑をそっと握る
まだいける
いくしかない
逃げちゃダメだ
エヴァンゲリオンの主人公のように絶望的な状況と戦う
100ドルスロットで溶かして一度冷静になる
原点に戻ろう
そこで200ドル稼ぐ
トータル300ドル
この調子で稼げればハッピーエンドだった
ただ、人間的欲求、カジノの魔法、過信によりかけ額を増やす
スロットに戻り1回転5ドルで回す
オンラインスロットはそのゲームにもよるが回す速度を選択できる
一番早い速度で回す
10分もかからず稼いだ300ドルは消える
その瞬間、抜いた後の賢者タイム並みに冷静になり
5万を無くしたことに気づく
もし、自分が今月からカジノをやめていればこの5万で何が出来ただろうか
日帰りでディズニー軽く行って帰ることもできた
高めの飲み屋で奢ることもできた
虚しくなった
カジノ自体も確かに楽しいが、それ以上に楽しいことは世の中に溢れてるじゃないか
一人でギャンブルでお金を溶かすなら毎回奢りでも友達や会社の人と飲みに行った方が良かったんじゃないか
ただひたすらに後悔だけが残った
何かを買ったわけでもなく月初に5万円を消費する
これほど狂った事は無い
人間失格の言葉がもしかしたら一番しっくりくるような人間になっているのかもしれない
人生は長いようで短い
お金は働けば無限に湧いてくる気はするが有限である
そのお金の使い方をよく考えなければならない
そんなことを考えながら寝た
そして次の日
知り合いのクソメガネのバイト先のパチ屋に行った
1万数千円持って適当にエヴァに座り打ち続ける
無くなった
金下ろしに行こう
セブンに行く
ATMを使ってる人がいて暇すぎたのでメールを確認する
入金ボーナス
このワードが目に入り気づけば入金していた
いつもなら新作のオンラインスロットをやるところ
珍しいゲームがあったのでそちらをやってみる
その名も
スリンゴ
スロットとビンゴが合体したもので、そのゲーム性は麻薬並みの中毒性があるぐらい楽しい
セブンで金下ろした後車の中で10分程度はやっていた
エヴァを打ちつつスリンゴをする
この瞬間、世界にも数多くない同時に2つのギャンブルをする者になったのだ
パチンコではライトミドルスペックのくせにえらく続いて1万2000発は出た
パチンコでは勝てた
一方のカジノは
200ドル負けた
パチンコも投資2万で回収4万8000円程なので
実質その日に勝てた金額カジノ分も含めるとは8000円程度
てパチンコではいい演出がながれても心の中では
カジノ廃人しょぼい金額ペイアウト、スズキです
て自己紹介してしまう
その日はギャンブルたいして勝ててないのにクソメガネに奢りで森のプーさん拾ってから焼肉に行った
このクソメガネは本当に金を払う気がない
ただ、自分が負けてる金額の方が無駄なのでこのクソメガネに奢る金額が大した事なく感じてしまう
森のプーさんは社畜すぎて平均残業50.60言うてたから死期が近い
この三人ともメンタルがまともじゃ無い焼肉は謎でした
ただ、楽しかった
解散し家に帰る
ラブホまで行ってデリへルでも呼んでやろうか思ったが自分の体の疲れが尋常じゃないことに気づいた
ここ最近休めていない
会社でも精神すり減らし
家でもカジノで金溶かす事でまともな精神ではいられない
本当に嫌なことがある時はウイスキー飲んで寝る
ウイスキーの香りがたまらなく好き
しかも一杯で酔えるコスパの良さ
職場でたまに
「よく飲み行くけどいつもどんな酒飲むの?」
て聞かれる
一時期のみに行き過ぎて次の日休みだとほぼ毎回不特定多数の人に聞かれるようになった
毎回言うのが
「ウイスキーかワインですね。僕、貴族なんで。」
こんなしょうもないことを言ってもまあまあウケる
鈴木の職場での人間関係は良く保っているからだ
ただ、上辺だけすごい良いやつ演じてるわけだからストレスもたまる
悪口聞いて、その対象の人からまた別の人の悪口聞いて
ある程度の人間関係も把握している
それを崩さないようにも尽力している
こんなストレス溜まる事はない
ストレスが溜まると酒とタバコとカジノしたくなる
メンヘラが自分が生きていると感じるためにリスカするのと同じなのかもしれない
自分も生きていると感じるためにカジノで無駄遣いをしているのかもしれない
生きる希望とか楽しさが見いだせていない
そして今日も500ドル溶かした
もうどうしようもない負け
ただ、入金制限解除されたらまたやってしまうだろう
少しでも気を紛らわすためにブログを書く
カジノやめてバイナリーオプションやってみようかなとも思った
ただ内容みたらカジノでミニバカラやってるのと変わらないじゃんこれて思い、なんとかカジノで抑えられた
もし次入金するとしたら面白さを捨ててでもブラックジャックだけに専念しよう
ブラックジャックは勝ち方とイキった賭け方さえしなければかなり高い確率で勝てる
次の勝負の時は近いだろう
敗者から勝者に変わる時、すずきのプライベートの羽振りが良くなるだろう